ザスパ群馬は、25日、J1柏レイソルからMFのモハマド ファルザン佐名選手を育成型期限付き移籍で獲得したと発表した。背番号は「19」で、契約上、柏との公式戦に出場することはできない。
クラブによれば、今週の練習からチームに合流し、現在、試合出場に向けた手続きを行っている。早ければ、週末の金沢戦から出場できそうだ。
ファルザン佐名選手は、千葉県出身の20歳。柏アカデミーで育ち、U-12、U-15、U-18とステップアップし、U-18所属の2022年8月にトップチームに2種登録された。また、アカデミー時代に、U-18日本代表にも選出された経験を持つ。
2023年にトップ昇格を果たすと、ルーキーイヤーはリーグ戦3試合、カップ戦3試合に出場した。
昨シーズンは、公式戦の出場がなく、今シーズンも、ここまでリーグ戦のメンバー入りは無かったが、ルヴァン杯2回戦の福島戦でベンチ入り、3回戦の山口戦ではスタメン出場を果たし、75分間プレーした。
ファルザン佐名選手は、クラブを通じ、「柏レイソルより移籍してきましたモハマドファルザン佐名です。チームの勝利に少しでも貢献できるように頑張りたいと思います。これから応援よろしくお願いします!」とコメントしている。
柏レイソル所属のモハマド ファルザン佐名選手 育成型期限付き移籍加入のお知らせ(ザスパ群馬 公式)
柏関係者によると、ファルザン佐名選手はドリブラーで、今季の柏では左WBとしてプレー。縦への突破、カットインしてのシュート、パスもできるなど攻撃面で魅力を持つ選手だ。フィジカル面では成長の余地を残すが、プレー含め、伸びしろという面でも期待できる。
アカデミー時代には10番をつけ、柏でも期待の大きい選手だ。キャラクターとしては、大人しいタイプだが、優しく、皆から愛されるタイプの様だ。長年、若手選手の育成に携わってきた沖田優監督の下でも、様々なものを吸収し、自身のレベルアップ、そして、ザスパのゴールと勝利のために力となってくれるだろう。
7月の夏の移籍ウィンドーが開く前に、育成型期限付き移籍という形で補強に動いたザスパだが、今季、ここまではサポーターの期待を裏切る戦いになってしまっている。
クラブアイデンティとして、「超・攻撃的サッカー」を掲げ、J3優勝、1年でのJ2復帰を目指すザスパだが、17節を終えて、リーグ12位。自動昇格圏の2位以内(2位栃木Cと15pt差)、プレーオフ進出の6位以内(6位北九州と8pt差)で見ても勝ち点差が大きく開いてしまっている。
攻撃的な姿勢を貫く中、パス成功率81.3%、平均ボール支配率61.7%で、ともに他を圧倒してリーグ1位の数字を誇るが、総得点24点はリーグ6位タイ、シュート総数はリーグ9位、ゴール期待値はリーグ10位と、ゴールを奪う、勝利につなげるという結果の部分では、目指すものから遠い状況だ。
ファルザン佐名選手の加入ですべてが解決するわけではないが、ファルザン佐名選手の加入、活躍が、他の選手への刺激となり、サポーターの誰もが願う、ゴール、勝利という結果につながる事を願うのみだ。