SASAnote 皆で作り上げていく新たなカタチー群馬銀行グリーンウイングス 伊藤寿奈選手

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新シーズンのリーグ開幕となる10月29日が近づいている。V2女王奪還、そして、悲願のV1昇格を目指す群馬銀行グリーンウイングスの戦いが間もなく始まろうとしている。

新体制で動き出した頃は、リーグ開幕が、まだ、遠く感じていたが、気が付けばあっという間だ。

齋藤真由美新監督を迎え、新たなバレースタイルを構築しながらチーム強化を進めているグリーンウイングス。途中、サマーリーグ、国体関東ブロック大会を挟み、結果につながらないもどかしさを感じる部分もあったが、それもまた成長のために必要な事。最大目標である、V2優勝、V1昇格へ向け、しっかりと歩みを進めている。

目標達成のために必要なのは攻撃力のアップだ。昨シーズンのスタッツを見ても、チームのアタック決定率で優勝したルートインを下回り、その他の攻撃スタッツを見ても、チーム、個人ともに、ライバルを上回ることができなかった。チームとしてのサーブ力向上や個人のポテンシャルでV2ならば優勝争いはできるが、V1の壁を打ち破るには、チームとして、さらに攻撃力を上げられるかがテーマになる。

昨シーズン、ミドルブロッカーの中心として活躍した伊藤寿奈は、関東ブロック大会後のインタビューで、「今まで挑戦してきたオフェンスに関しては個人的には結構、良いイメージを持てたというか、良いパフォーマンスで出来ていたのかなと思う。」と新たな取り組みに手ごたえを感じているようだ。伊藤が、個人として取り組んできたのは、クイックのスピードの速さで、「それに対してサイドの人も同じテンポでやってきた、最初は全然合わなかったけど、結構、合ってきたし、決定打になってきた。そこが良かったかなと思う。」と自身のプレーだけでなく、周囲との関係性も向上しつつある点に自信を深めているようだ。

ただ、「チームとして考えた時には、まだ精度が低いなという感じだったのでそこも反省です。」と結果につなげるために、まだまだ、やるべきことがあるのを忘れない。

課題のひとつに挙げたのが、コンビとしてのバックアタックだ。「良いところで使えてはいるけど、合わなくて、チャンスボールを返してしまう。バックアタックを打つ人とセッターの精度だけでなく、他の人の動きも影響しているので、全員で、コンビとしてのバックアタックを成立させることを意識したい。」と話す。チームとして攻撃のバリエーションを増やすのはもちろん、増やすだけでなく、いかに結果につなげるか。突き詰めるしかない。

それでも、開幕までにすべてを完成させる必要はない。開幕までに用意するもの、達すべきレベル、そして、シーズンを通して深める部分もある。そうした部分も含め、伊藤は、今のチームの様子について、「チームとして、戦術で新しいことをいろいろ始めているのですごい楽しいし、良い雰囲気で向上心を持って練習が出来ていると思えている。」と前向きだ。新たなグリーンウイングスのバレーボールに期待しよう。

そして、今シーズンは、伊藤と同じ、ミドルブロッカーのポジションに、同年代の道下ひなのが加入してきた。

伊藤は福岡大、そして、道下は神戸親和女子大で、西日本の大会で対戦するなど、交流こそなかったが、知った存在だという。そんな道下の加入について伊藤は、「道下選手は、V1でもプレーしていたので、頼りになる存在。同じミドルブロッカーとして、『こうした方がいいかな?』、みたいな相談も良くしていて、お互い良い関係でできていると思うので、頼りになっています。」と、早くも信頼が生まれ、共に高め合う関係になっているようだ。また、性格面でも、「私は結構、ふざける系のキャラで、道下選手は、ポワンとしていて、正反対なんだけど、なんか話が合う。」という。そして、「彼女は、ポワンとしているけどビシッという所は言える選手。私も、ふざけているだけじゃなくて真面目もできます!(笑)」と、共にチームを引き締め、引っ張る存在としても期待できそうだ。

新たなバレーの構築、新たな仲間の存在、そして、新たなステージを目指して戦いが始まる今シーズン。伊藤も、「もっと、もっと、自分たちの可能性を広げていけるように、自分たちで考えて、向上心を持って練習して、より上を目指し取り組み、気持ちをひとつにして一戦一戦、全員で戦って行きたいなと思います。」と気合十分だ。

1年目はケガからの復帰に費やし、2年目の昨シーズンが実質のルーキーイヤーだ。その中で、攻守に高い貢献をしたが、本人は、「昨シーズンは、付いていくので必死だった。なので、今年は頑張ってます。」と謙虚だ。だが、それならば昨年以上のさらなる活躍で、チーム目標を達成してくれるに違いない。コート内外での伊藤寿奈の活躍に注目だ!

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