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【THESPA】「だから」は要らない。「あの時」を取り戻す北関東ダービーに

栃木SCとの北関東ダービーを前に、西村恭史は悔しさで満ち溢れていた。

「湘南戦は悔しかった。自分たちのミスで2失点して、自分たちも、サポーターも悔しいと思う。ホームで不甲斐ない試合をしてしまったと思った。今週はダービーだし、サポも勝ちを見たいと思う。ダービーは負けられない、より気持ちは入っている、絶対に勝たないといけない。」

横浜FC、湘南と、昨シーズンまでJ1で戦っていたクラブとの対戦に、ザスパのサッカーがどこまで通じるのか楽しみにしていたが、結果は0-3、0-2といずれも敗戦となった。しかも、どちらも前半のうちに、いつものお決まりのパターンでの失点だった。ならば、せめても攻撃で魅せて欲しかったが、相手ゴールネットが揺れる事はなかった。

西村の中にある悔しさにはもちろんそうしたものも含まれているが、何より彼が悔しいと感じているのは、積極性のなさであり、ピッチ内に漂っている緩さだ。

「失点は、ほとんど自分たちのミスからだった。J1にいたチームが相手だからこそチャレンジしないといけないし、もったいない。J3の僕らが、上のカテゴリーとやれる中で、自分の力を示せる機会なのに。普通なら楽しみになるはずだが、積極性なかったり、普段しないミスをしたり…ミスは仕方がないが、そういう空気感が出ているんじゃないかと思った。」

J3残留争いに巻き込まれるなど、誰もが想像しなかった厳しいシーズンを過ごした昨シーズンだったが、ラストは6連勝で締めくくり、今シーズンへの期待をもって終える事ができた。その時、我々が抱いた期待は、勝ったこと、連勝したこともそうだが、それよりも、ピッチ上で、90分間戦い続け、自分たちのスタイルを出し続ける、ゴール、勝利のために必死になってくれた姿ではないだろうか。このサッカーなら、これまで感じた悔しさを晴らせる、そして、J2に帰る事ができる、この時間は無駄ではなかったと、多くのサポーターが感じたに違いない。

西村もそう感じている。

「勝っている時は、チームが締まっていた。緩い空気も、自分たちで崩れるミスもなかった。」

ザスパには力がある選手たちが揃っている。だから、あの時の雰囲気、空気感なら、勝利を掴み、連勝を重ねるのも必然だったと言っても言い過ぎではないと思う。

百年構想リーグは、昇降格がない特別リーグで、ある意味、勝利を度外視して、様々な事が試せる時間でもある。だが、試している、チャレンジしていると言っても、気持ちがなく、ただ過ごしているだけでは、無駄な時間になってしまう。

J1経験クラブだから、カテゴリーが上だから、百年構想リーグだからと、「だから」を重ねつづければ、またあの辛く、厳しく、悲しい時間しか過ごすことはできない。

次節は、一切の言い訳が許されない栃木SCとの北関東ダービーだ。

「ミスしたらアカンでなく、締まった雰囲気、勝つ雰囲気が必要だ、緩さがあって、これが続くと、ズルズルいってしまう。ダービーで、練習からぬるさを無くしながら、良いプレーは褒めるし、失点に繋がる所はしっかり厳しくしてやりたい。サッカーを劇的には変えられないけど、雰囲気を締める事は出来る。そこは自分が中心にやっていきたい。」

西村は、昨シーズンのザスパにおいてMVPともいえる活躍をした。上位クラブに引き抜かれてもおかしくない力を持っているが、ザスパのサッカーで、自身も、クラブもJ2に上がりたいと、ザスパでの戦いを選択した。長い、長い、1年半に及ぶ変則シーズンの終わりに、皆が笑顔で終わるために、その先頭に立ってネジを巻き直す。

ゴール、勝利は当たり前、あの6連勝の時の様な、誰にも伝わるJ3優勝、J2復帰への強い思いと戦う姿を見せてくれ。

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