SASAnote 2024シーズン・ザスパ群馬戦力展望~その2~-ザスパクサツ群馬

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2023年も残り数時間ほど。クラブが掲げた「勝ち点50、16位以内」を大きく上回り、クラブ最高位の成績を収めることに成功したザスパクサツ群馬は、さらなる高みに向けて、新たなシーズンイヤーに入ろうとしている。

年末にかけ、新加入選手も続々発表され、来季に向けた陣容もだいぶ見えてきたので、現状を整理して、2024年に向かおう。

ただ、躍進を果たしたとはいえ、チーム強化費が増えるわけではない。

特に、2024シーズンに向けては、2023シーズンのベースを残すことが基本となるため、現有選手のベースアップも必要になるため、いわゆるビッグネームや外国籍選手の獲得に予算を割くのは簡単ではない。というか、現実的ではない。

今シーズンのザスパに限った話ではないが、ザスパクラスの規模だと、J2以上での実績があり、即戦力といえる選手は1~2名、後は、J3で活躍し、チームサッカーでさらに力を発揮してくれそうな選手や、成長力がありそうなJ1やJ2の上位クラブの若手選手を期限付き移籍で迎えるほか、大卒、高卒選手を獲得するというのが現実的な路線だ。

編成を担う強化部が、限られた予算の中で、大槻監督の意向をどこまで反映させ、チーム体制を作れるか、腕の見せ所になる。

ザスパは、大槻毅監督が3シーズン目の指揮を執ることになり、基本路線は、昨シーズンの継続、そこに、選手の特徴、個性、そして、成長も含め、どれだけ上積みができるかという事がポイントになる。

2023シーズンは、大槻監督の浦和ユース時代の教え子たちを数多く迎え、他、新加入選手たちが軒並みチームの主力として試合に出続け、活躍してくれた。育成力に優れる大槻監督の手腕もあり、いい方向にすべてが向いてくれたのも好成績につながった要因だ。

同じことを2024シーズンもできるかどうか。これには様々な要因があるのでもちろん簡単な事ではないが、クラブ、チームが一体となり、明確な方針のもと、2023シーズン同様、いや、それ以上の成功を掴み、初のPO入り、そして、その先に広がる「新しい景色」に辿り着きたい。

12月31日時点で、13選手がチームを離れ、10選手(完全移籍5人、期限付き移籍2人、新卒3人)が新たに加わる。

前述の通り、ザスパの規模間の中で、背伸びをせず、身の丈に合った中で、効果的な編成を進められている様に見える。

ここまでのチーム編成を見ると、2024シーズンの躍進を支えた守備の部分は、基本的には現有選手を残し、そこに、次の時代を担う若手たちを配置していく。酒井崇一、城和隼颯の両選手は、まだ契約更新には至っていないが、一方、櫛引政敏、中塩大貴と契約更新できた。右SBの岡本一真が移籍したのは痛いが、今季、特別指定でプレーをした田頭亮太は戦えることを証明し、J3長野から加わる船橋勇真も、攻撃的で、得点力があり、かつ、守備面でもハードに戦える選手だ。来季も安定感のある守備、そして、攻撃の起点としての役割は十分果たせるだろ。

一方、攻撃面では、最前線を中心に入れ替えを断行。2019年のJ2復帰を果たした立役者である髙澤優也を迎え、今季、J3で活躍した選手、そして、若手の有望株を迎え、テコ入れを図ろうとしている。

髙澤はチームのエースとしての期待も大きいが、それとともに、チームの顔、象徴としてのシンボリック的な存在としても期待だ。彼の活躍、サポーターの盛り上がりが、よりチームを浮上させるだろう。

新たに加わった和田昌士、永長鷹虎、齊藤聖七は、ドリブラーであり、個でゴールに向かえる選手という共通点がある。チームで繋ぎ、ゴールを目指すスタイルが大槻ザスパだが、ボールを運び、ゴール迎える、得点が取れる選手も大槻監督の求める人材だ。今季は安定した守備の一方、重心が後ろになりがちで攻撃でもどかしい時間が多かった。チームとしても改善しなければならないが、選手の個人力でも、攻撃力を高めていきたい。

中盤では、今シーズン、チームのタクトを振った風間宏希が、オフの間に手術を行い、開幕までにどのような状態になっているかが不透明だ。天笠泰輝、ケガ明けの高橋勇利也、そして、新加入の藤村怜を中心にどういう準備をして、新シーズンに入れるか、チームのスタートダッシュという部分でも大きなポイントになりそうだ。

この後は、新加入選手というよりも、契約交渉中の選手たちとどう契約がまとまるかという部分が焦点になる。万が一、交渉が上手くいかなければ新たな選手を迎えると言ことになるだろうが、どう残ってもらうかという事が最優先になるだろう。例年、新チームの始動は1月上旬で、始動日前日まで契約交渉が行われることも珍しくない。我々、サポーターのドキドキは、もう少し続きそうだ。

新チーム始動の様子も、SASAnoteで随時お伝えしていく予定なので、来シーズンもご期待ください。

そして、今シーズン限りでチームを離れる選手も多くなっている。プロの世界、サッカーの世界に移籍は付きもの。それでも、ザスパでともに時間を過ごせたことは運命であり、特別な事だと思う。サポーターの皆さんそれぞれに、各選手への思いもあるだろう。クラブは変われど、引き続き、各選手たちを応援していこう。そして、選手としても、プライベートでも、いつでもザスパへ、群馬へ戻ってきてもらいたい。本当にありがとうございました。

★契約満了、退団選手
・畑尾大翔(J3金沢へ完全移籍)
・山田晃士(J3大坂へ完全移籍)
・髙木彰人(J3相模原へ完全移籍)
・内田達也(JFL枚方へ完全移籍)
・白石智之(未定)
・奥村晃司(未定)
・田部井悠(今季、JFL滋賀へ期限付き・未定)
・久保田和音(今季、J3岐阜へ期限付き・未定)
・川上優樹(J3富山へ完全移籍)
・深堀隼平(今季、J3愛媛へ期限付き移籍→J3岩手へ完全移籍)
・川本梨誉(期限付き移籍満了→J2清水復帰)
・岡本一真(J2山形へ完全移籍)
・武颯(J3大坂へ完全移籍)

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