プレーオフ進出へ勝利を積み重ねなければいけないザスパだったが、アウェイで山口に0-1と敗戦。暫定ではあるが、順位は11位に下がり、PO圏内の6位長崎とは4pt差という状況になった。
リーグ終盤、どのクラブもそれぞれの立場で必死だが、PO争いに生き残るためには、最低でも勝ち点を持ち帰らなければいけない試合だった。
そんな山口戦を終えたザスパは、27日水曜に金沢をホームに迎え対戦する。この試合は、8月20日に落雷により中止となった第31節の再開試合となる。試合は前半31分まで進んだ所で、雷の影響により中断、そのまま再開のめどが立たず中止となったゲームだ。
今節の山口戦の結果、そして、PO争いを考えれば、連敗はもちろん、引き分けも許されない。ホームで、ゴールを奪い、勝利のみが求められる重要な一戦だ。
だが、金沢戦は、「再開試合」という特殊な試合であり、なかなかに難しさがあるゲームでもある。
Jリーグの規約では、不可抗力による開催不能または中止による規定があり、①90分間の再試合、②中止時点からの再開試合、③中止時点での試合成立、のいずれかをチェアマンが決定することになるが、今回は、中止時点からの再開試合が決定され、この日の試合も、試合を中止した前半31分からの再開となる。
ザスパの大槻毅監督は、「(夏から秋へ)季節が変わってしまったが、我々は前半30分まで相手の足を奪っていた時間だった。それが残り60分の試合になったという事は、向こうは、0-0でよく凌いでいたとも考えられるが、まぁ、難しいですよね。」と、ゲームの難しさを口にする。
ゲームのおよその残り時間は、前半15分、そして、後半45分となる。すでに消化した30分はリセットされた状態になり、15分+45分という時間で、いかにゲームプランを組み立てるか、いつもとは異なる事前準備が必要になる。
そして、もっとも気になるのはメンバー構成だ。大槻監督も、「お互いにとって難しいと思う、選手の縛りも入ってくる。」と話す。
規定では、原則として、試合中止時点に出場していた選手で再開となる。同じメンバーで試合に挑まなければならないのだ。この所は、それほど大きなメンバー変更や入れ替えはないが、それでも、当時から1カ月以上たっており、コンディションも異なる。山口戦から中3日で迎えることも含め、条件の中でより良いコンディションに持って来ることができるか。監督、スタッフの腕の見せ所だ。
金沢戦からは、東京V、岡山とホーム3連戦が始まる。POを掴むには、ライバルより、どれだけ勝ち続けられるかという事に尽きる。リーグ戦は残り8試合、そして、ホームゲームは、その半分の4試合だ。ホームでサポーターの大声援を受けながら戦える試合も残り少ない。そういった意味でも、この3連戦は、クラブ、チーム、サポーターが力を合わせ3連勝で飾らなければならない。
POはザスパにとって初めてのチャレンジだ。飾ることも、気取ることも、構える必要もない。今シーズンのザスパがそうであったように、一戦必勝、目の前に全力であり続ければいいだけだ。まずは、難しい再開試合となる金沢戦でゴールと勝利を掴もう!
◇8月20日時点での金沢戦メンバー
<スタメン>
櫛引政敏、城和隼颯、川上エドオジョン智慧、川本梨誉、佐藤亮、風間宏希、平松宗、酒井崇一、中塩大貴、天笠泰輝、杉本竜士
<SUB>
石井僚、畑尾大翔、内田達也、白石智之、山中惇希、北川柊斗、武颯