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SASAnote Rookie Interview-群馬銀行グリーンウイングス 小嶋桃香選手

群馬銀行グリーンウイングスの高卒ルーキー・小嶋桃香がVリーグに憧れを抱いたのは小学生の時だという。

「長野県の松本市に、世界の代表が集まる大会があり、小学校のジュニアチームで見に行きました。その時に、『世界のトップ選手はすごいなぁ』と思い、そこからトップレベルの世界に憧れを持ちました。」とその時の出来事を振り返る。

その思いを胸に、バレーボールに取り組んできた小嶋は、去年、チームが開催したトライアウトにチャレンジし、そこでのプレーが評価され、グリーンウイングス入りを勝ち取ったという。自ら切り開いたVリーグの世界。バレーボールに対して、「焦らずにひとつひとつ取り組める。」と話す彼女が、どんな成長を遂げていくか楽しみだ。

昨シーズン途中の12月下旬に、内定選手として発表されたが、高校生活もあり、チームに本格的に帯同したのは、シーズン大詰めのV・ファイナルステージからだった。当時、入れ替え戦に行けるかどうか、リーグ優勝できるかどうか、ギリギリの戦いを繰り広げていたグリーンウイングスだった。小嶋は、チームジャージを支給され、試合前練習にも参加し、応援席ではなく、コートサイドでチームメイトと応援していた。その時の様子について、「見ていただけだけど、ドキドキ、ハラハラした。一体感のあるチームだと感じたし、自分もコートに入っているような感覚で、見ることができた。」と、Vリーグの緊張感とともに、このチームの特徴である一体感を感じることができたようだ。

小嶋が飛び込んできた、Vリーグの世界は、これまで以上に結果にシビアな世界だが、グリーンウイングスには、そんな小嶋をしっかりと支え、導いてくれる心強い先輩たちがいる。

2年先輩の清水愛は、日本航空高校の先輩で、グリーンウイングスを選ぶにあたっても、「愛さんにいろいろ話を聞き、自分がこのチームに入ったら自分の好きなバレーができると思って、決めた。」という。また、チームメイトについては、「すごく明るくて、一緒にいて楽しいし、たまに冗談とかも言ってくれるが、自分の考えが追いついていけていないほどです(笑)」と表情がほころぶ。ちなみに、まだ無茶ぶりの洗礼は受けていないそうだ。特に面倒を見てくれているのは、1年先輩の正木七海だ。小嶋は、「一緒にいて、素でいける先輩です。」と頼りにしている。グリーンウイングスならではと言えるところだが、ウェルカムで小嶋を迎え入れ、小嶋も、あっという間にチームに溶け込んでいる。

そんな環境の下、バレーボールにもしっかり取り組んでいる。

「内定選手の時は、見て学んでいたのであまり実践の機会はなく、分からない部分の難しさや不安があった。正式に入部し、実践的な練習にも取り組むようになって、やっぱり難しいけれど、そこに楽しさがあった。」と話すなど、バレー生活も順調なようだ。

自身の特徴を聞くと、「自分は、レシーブが好きです。1本目のレシーブをしっかり返してチームに貢献したい。レセプションには自信がある。」と話す。もちろん、高校時代とはレベルの違いも感じている。ただ、小嶋は、「Vリーグのサーブは、スピードも速いし、重さもある。取るのは難しいが、そのボールに、自分がどう正確に返すかを意識して練習している。やってみないとわからない部分がまだ多いので、そこでどれだけ自分の実力を出せるかどうかを考えている。」と冷静に向き合い、自分の良さを出そうと取り組んでいる。チームは、昨シーズン、レセプションなど、レシーブ面で苦しんだだけに、小嶋がVリーグのレベルに対応できるようになると心強い存在になってくれるだろう。

また、174センチと高さもあり、攻撃面でも活躍が期待される。小嶋は、「トスに対して、自分がどう踏み込めば、どのコースに打てるか、試合を通して、相手の苦手な方に打つなど意識している。高校と違い、高さだけでは通用しない。高さを使ったテクニックを練習していきたい。」とチームの力になろうとこちらについても意欲的だ。

その上で、ルーキーイヤーの目標を聞くと、「自分に今までできることはまだまだ少ないが、これからトレーニングをたくさんして、できることを増やして、シーズンの最後には、今までやってきたことを発揮できるように頑張りたいと思う。」と焦ることなく、一歩一歩進もうとしている。

間もなく、群馬銀行グリーンウイングス・小嶋桃香としてのデビュー戦となる夏のプレ大会、V・サマーリーグが行われる。小嶋は、「サマーリーグは初めての試合なのでまずはやることをきっちりやってチームに貢献したいというのが自分の中での目標。」と自分のやるべき事を冷静にとらえている。

V・サマーリーグの開催地は、偶然にも、彼女がVリーグへの憧れを抱いた、長野県松本市だ。思い出の地で、小嶋桃香は、Vリーガーとして新たな一歩を踏み出す。今度は、小嶋自身が、多くのバレーボール少年、少女に夢を抱かせるような魅力的な選手へと成長してもらおう。

群馬銀行グリーンウイングス 小嶋桃香選手プロフィール(Vリーグ公式)

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