ザスパ群馬は、28日、J2秋田とホームで対戦し、3対2で勝利した。百年構想リーグ3試合目で、今季初勝利となった。
沖田優監督は、「初勝利できた事、それをサポーターにホームで見せられたことが一番うれしく思っている。1点目は良い作りの中からの得点だし、2点目のPKの取り方も良かった。今シーズンは、セットプレーも時間をかけてやった中で、前の試合も、たくさん機会はあったのに点が取れなかったが、今回は得点できたのが良かった。3試合通して、積み上げができていると思う、それがより良く出た試合でもあると思う。」と手ごたえを口にする。
特に、開始6分に生まれた先制点のシーンは、ザスパの成長を感じるシーンだった。
右サイドから貫真郷を起点に、西村恭史にパス、さらに、深い位置を取った神垣陸に入れ、そこから西村にリターン、クロスに中島大嘉が合わせたゴールだった。
ゴール前にしっかりと人がいた秋田の守りを崩すのは簡単ではないが、ペナルティーエリアの中で、さらにもうひとつボールを動かし、崩せたことで、相手の守りにわずかなズレが生まれ、チャンスができた。
ゴールを決めた中島大嘉は、「単発な攻撃じゃなく、より練られた攻撃が、去年よりもできている。相手も、何回もスライドして、振られて、疲弊すると思う。そうすれば、焦れるし、マークも外れる。去年から積みあがっていいシーンが増えている。」と攻撃面での成長を感じている。
早い時間の先制点も、ザスパにとっては重要だ。
開幕からスタメン出場を続ける野瀬翔也は、「早い時間に点を取ってくれると助かるし、試合運びもだいぶ楽になる。1点目のシーンをどんどん作りたい。」と話す。
前半は、中島のハットトリックで3得点と完璧なサッカーだった。しかし、後半は、強烈な向かい風もあったが、一転して、劣勢となり、2失点した。
沖田監督は、「向かい風の強さの中で、難しいのはもちろんわかっていたが、追い求めてるものからすると決して良くなかった後半だった。もっと繋げるシーンもあったし、それができればもっと自分たちの時間もできたがそれもないままだった。良い攻撃もあったが、回数も、時間帯も少なかった。そこがすごく悔しかった。」と振り返った。
野瀬は、「守備については、少しのポジショニング、コーチングで守れるところもある。失点しないのが全てだが、チームとして追加点にもフォーカスしたい。失点の対策、追加点の対策もしていきたい。」と話す。
守備に目を向ければ、3試合で5失点と心配だ。ただ、打ち合いになってでも、得点数で上回れているのならば良しとされるのも今のザスパのサッカーだ。守備の改善もしつつ、どんな状況でも攻撃で主導権を握り、失点のリスクを減らし、90分を通じて追加点を貪欲に求めていく事を変わらずに追い続けたい。
そして、この日のヒーローは、やはり、3得点で、ハットトリックを達成した中島だろう。
ザスパにとっては、J2、J3含め、4人目のハットトリック達成者となった。去年6月に、育成型期限付き移籍で加入、しかし、直後にケガをし、昨シーズンは、出場僅か4試合に留まる不本意なシーズンになった。不本意なのは、昨シーズンだけではない、中島は、高卒で、2021年に札幌に加入し、大型FWと期待されたが、なかなか結果を出せず、今シーズンが、プロ6シーズン目だ。いつまでも時間がある立場ではない。それだけに、大きな意味のある3得点だと言えよう。
札幌時代に、指導に当たっていた沖田監督は、「大嘉の本来、持っているものが出ないまま、何年か過ぎてしまい、私もどかしさを感じていたが、ザスパのサッカーの中に入った時は、時間に比例して点が取れると思っていた。去年はケガで出られなかっただけ、予定通りの活躍なので、全くビックリしていない。」と話す。
それは、中島自身も同じだ。
「今シーズンは、3試合で2点を積みたいと思っている。今、2試合で3点、次の試合で2点ぐらい取りたい。3試合5点からスタートできれば幸先は良い。当初の計画は、18試合で12点だったが、開幕戦に出られなかったので、17試合で11点。これが取れれば、海外でしょ!って思っている。」
秋田戦の3得点、そして、頼もしい言葉に、我々サポーターもますます期待が高まるが、中島はさらに続ける。
「ただ、こんなんじゃない。サポーターも、SNSなどで、褒め称えてくれているが、こんなので褒めるなよ!って思う。俺は、当たり前にここから点を重ねていく。面白いよ、今年のザスパは!」
クラブ、チームとして目指すは、J3優勝そして、J2復帰、さらに、選手それぞれに目指すべきものがある。秋田戦は、素晴らしい勝利、素晴らしいゴールを見せてくれたが、中島大嘉が言うように、これで満足していてはとても目標など達成できない。
もっともっとやってもらおう、もっともっと見せてもらおう、そして、私たちも、もっともっと力強い応援を届けよう。みんなの目標、それぞれの目標を成し遂げるためのゴールと勝利を重ねていこう!


