ザスパ群馬が、積極的に新チーム作りを進めている。
シーズン後の早い段階で、沖田優監督との契約更新を発表すると、12/24の時点で、今季ザスパで戦った選手のうち、20人の選手が来シーズンもザスパでプレーすることを決断し、契約を更新した。この中には、期限付き移籍でプレーし、完全移籍になった瀬畠義成も含んでいる。
契約更新した選手の中には、今季唯一の全試合出場で、チーム最多の9得点をマークした西村恭史、DFながら6得点を挙げる活躍を見せた高橋勇利也など、他クラブ、上位カテゴリーに引き抜かれてもおかしくない活躍を見せた選手も含まれている。
J2復帰という目標は叶わず、リーグ14位という低調な結果に終わったが、最後は6連勝フィニッシュで、今シーズンのチームが高いポテンシャルを持つチームであることは証明した。
そうした中で、ある関係者は、「まずは、ベースを残すことが優先。」と話しており、主力を中心に、中核として活躍した選手をしっかり残せたことは大きい。彼らが来シーズンもザスパで戦う事を選んでくれ、安堵したサポーターも多いだろう。
一方、新たに加わる選手では、8人が発表され、J2大宮から加入する貫真郷を含め、大卒年代が4人、高卒年代が4人と、更なる若返りを感じさせるメンバーだ。
J3に降格したザスパは、チーム再生を図る中で、結果を求めながらも、若い選手たちの成長もテーマに掲げていた。25歳以下の選手たちが、成長しながら、J2復帰を果たした後も活躍する、チームの中心となるようなイメージをもって補強が行われたが、このオフも、そうした考えが継続している。戦い方、コンセプトともに、継続路線を明確にしたチーム作りは好感が持てる。
他方、シーズン最終盤は、シーズン途中に期限付き移籍で加入した選手たちの活躍も大きかった。山口一真、小竹知恩、モハマドファルザン佐名、中島大嘉の4人が、来シーズンもザスパでの戦いを選んでくれれば、戦力という面でも、チームの継続という面でも、大きい存在となってくれるだろう。
また、現状、ポジションで見た時に気になるのは、ストライカータイプのFW選手が不足している点だ。
髙澤優也、河田篤秀がチームを離れ、今季6得点の青木翔大もケガからの復帰に向けリハビリ中だ。チーム内得点王の西村も、本来は中盤の選手で、本人もそちらへの思いが強い。現状のラインナップでは、ストライカータイプのFWは足りていない。チャンスを一撃で仕留められる、ゴール前で確かな仕事ができる選手をいかに獲得できるか注目だ。
そして、1年半に及ぶ、「百年構想リーグ」と「26/27シーズン」をいかに戦うかというのも大きなポイントになるだろう。
ザスパにとって何よりも大事なのは、26/27シーズンでJ2復帰を果たすという事に尽きる。すべては、その必達目標に向け、どう準備し、取り組み、歩んでいくかを逆算していかなければならない。それだけに、百年構想リーグの戦い方は重要だ。
百年構想リーグは、昇降格がないリーグなので、考え方によっては、選手や戦術を試すこともでき、その後の26/27シーズンに向けた選択肢を増やす事にも使える。
ただ、経験値を増やす、成長を求めることに重きを置きすぎるあまり、結果に寛容になりすぎれば、勝ち方を忘れ、ひいては自信を無くし、今シーズンあった、悪夢の9試合勝ち無しの様な負のループにハマる事にもなり、26/27シーズンの戦いへ支障をきたす恐れがある。特に、ザスパが割り振られた「EAST-A」は、J2勢が7クラブいて、かなりタフな戦いが予想される。勝つことで大きな自信を付けられるが、負けが込めば、前述の様な悪い影響が心配になる。
また、百年構想リーグと26/27シーズンの間にも中断期間があり、まだ期間は定かではないが、26/27シーズンに向けた移籍ウインドーも開かれることになるだろう。チーム作りという面で言えば、しっかりした期間をかけ、馴染ませた方がいいが、百年構想リーグの戦いによっては、26/27シーズンに向けた移籍も活発になる事も考えられる。ザスパにとっても、ポジティブな部分、ネガティブな部分、どちらの可能性があり、何とも予想しづらいのは確かだ。
ただ、全体で言えば、今シーズンをベースに、若い有望株を加え、選手たちの成長を促しながら、チームを強化していくという考えは変わらないのだから、万が一の事態にも備え、準備をしていく事、そして、誰が出てもザスパのサッカーを体現できるようにしていけば影響は限定的なはずだ。
まずは、2月に開幕する百年構想リーグに向け、準備を進めなければならない。新チームは、年明けすぐにも動き出し、限られた中で、開幕に臨む事になる。
1年半は長く感じるが、その始まりはもう間もなくやってくる。そして、26/27シーズンも含め、終わってみれば、いつものようにあっという間なのだと思う。時間は有るようで、無い。そして、沖田ザスパ2年目は、結果で応えなければならない。今度こそ、来シーズンこそ、皆で、J2復帰を果たそう。
