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【Greenwings】経験と変化、そして、変わらぬ成長を求め続ける思いをもって、2シーズン目のSVリーグ開幕へ

SVリーグ2シーズン目を迎える群馬グリーンウイングスは、開幕まで、およそ1週間となった10月3日に報道各社向けに練習公開を行った。

全てが手探り状態だった昨シーズンと比べ、トップカテゴリー、SVリーグ2シーズン目を迎えた今シーズンは、開幕に向けやるべき事を明確にし、準備を進めている。練習を見ていても、チーム内に、不要な緊張感や焦りはなく、落ち着て、淡々と準備を進めている様に感じる。

坂本将康監督は、「開幕に向け、ディフェンスに取り組んでいる。単純な事だが、ボールを落とさない、1球目は高く上げる事、そして、良いトスを上げて、打つ。外国人選手が合流したからこそ高さが出ている、それを活かしながら、日本人が小回りの利いたプレーで得点をあげるのが理想。外国人選手がいい状態で打てるようにする環境を整えるだけ。その役割が適しているのは誰なのか。今さら外国人選手と誰かが競争という段階ではないので、質を上げていくことに専念したい。」と話す。

チームとしては、1シーズン走り切った経験がある。他方、監督が代わり、選手も多くが入れ替わった。坂本監督は、トップカテゴリーの経験も豊かで、昨シーズンは、チームをGMの立場から支えた。また、移籍組、外国人選手は、実績、経験値の高い選手が多く、大卒ルーキーたちも、昨シーズンは、内定選手としてコートに立つ機会も多く、たくさんの経験ができている。

チーム目標は、昨シーズン同様、チャンピオンシップ進出となる8位以内だ。昨シーズン、最下位のチームという立場では、軽々しくクリアできる目標とは言えないかもしれが、1シーズン経験し、新たなチームとなったグリーンウイングスなら成し遂げてくれるという期待は大きい。

各選手それぞれに活躍してもらわなければいけないが、その中でも外国人選手が開幕から、そして、シーズンを通して活躍できるかどうかは、目標達成のできるかどうかのカギになるだろう。

新たな外国人選手は、ロジャンスキ・オリビア、ディミトロヴァ・ナシャ、ジャンティ・タントウイーの3人だ。

3人ともに身長が190センチ前後と、グリーンウイングスのウィークでもある高さの部分を補って余りあるほどだ。スパイクも力強く、攻撃パターンも多彩で、視野も広い、もちろん、ブロック面でも力を発揮してくれるだろう。

昨シーズンを振り返った時に、外国籍選手が思うように力を発揮できず、チームの力になり切れないままシーズンが終わってしまった反省がある。

キャプテンの髙相みな実は、「外国籍選手の3人は、『やってみないとわからない』と言っている。周りがサポートしたいし、彼女たちの活躍がカギになるのは間違いない。フィットさせられるようサポートしたい。」と話す。

3人は合流から1カ月ほどになるが、チーム関係者によれば、ナシャとタントゥイーは先の世界バレーにも出場していて、コンディションは上がった状態でチームに合流、また、オリビアも、合流前からしっかりと準備をしてくれていたという。実際に、練習の様子を見ても動きは良い。

セッターとのコンビネーションを確認する部分はあったが、その場ですぐに修正をするなど、関係性はさらに上がっていくだろう。

一方で、坂本監督は、「迫力あるアタックは打てているが、今は、日本人選手が相手なので、これが外国籍選手相手にどうなのか、そこでどれくらいなのかというのは見たい。」と話す。

実際に開幕して、力のあるチーム、外国人選手と対峙した時に、どのくらいの力を示せるのか。開幕戦で注目すべきポイントになるだろう。

そして、メンバーもガラッと変わった日本人選手たちにも注目だ。

まずは、移籍組の3人、山下遥香、仁井田桃子、工藤真帆にも大きな期待が寄せられる。

セッターの山下は、PFUブルーキャッツ時代に坂本監督の下でプレーしている。監督の目指すバレーをどう表現できるか、間違いなくキープレイヤーだ。初の移籍でやる気が漲っている仁井田も、力強いスパイク、そして、ムードメーカーとしての活躍が求められる。また、リベロの工藤には、近年、チームが苦しんでいるレセプションの底上げ、そして、トータルでのディフェンスの底上げが期待される。

グリーンウイングスでSVリーグ2シーズン目を迎える、他の日本人選手たちの活躍も欠かせない。

副キャプテンの道下ひなのには、チームに安定感をもたらしてもらいたい。得意のサーブとミドルブロッカーとしての攻守での安定感、そして、苦しい時に、コート内に落ち着きをもたらす精神面での落ち着きを与えて欲しい。

また、同じく副キャプテンの藤井寧々には、チームに勢いを与えて欲しい。得意のジャンプサーブ、そして、どんな相手にでも打ち抜いていく気持ちのこもった1本は、会場内の雰囲気を変える力を持っている。

また、松浦未波、塩崎葵葉には、高いサーブ力がある。それぞれのポジションでのプレーとともに、重要局面でリリーフサーバーとしての起用があるだろう。流れを変える1本を魅せてもらいたい。

昨シーズンの菊地実結は、様々なポジションでプレーし、マルチにチームを支えてくれたが、今季は、リベロに専念となりそうだ。昨シーズン、終盤の経験を活かしつつ、それぞれのポジションの選手が何を求めているのかという理解も高い。状況、流れを踏まえたプレーで貢献してくれるだろう。

小嶋桃香は、高卒3シーズン目を迎える。持ち味のレシーブ力にさらに磨きをかけるとともに、スパイク、サーブ面でも、ますます存在感を発揮して欲しい。

大卒ルーキーの5選手、新井三寿希、中野康羽、佐藤莉子、大友萌加、門田湖都は、昨シーズン、内定選手としてコートに立つ機会も多かった。そうした意味では、ルーキーイヤーではあるが、SVリーグのレベルを肌で感じている。通じる部分、レベルアップが必要な部分はそれぞれにわかっているはずだ。そうした課題を乗り越え、さらに成長し、コートに立って活躍する事がチームの底上げにもなってくるのは間違いない。

そして、やはり注目される存在は、キャプテンの髙相みな実だ。高い身体能力と情熱的なプレーで、昨シーズンは、チームのエースとしてシーズンを駆け抜けた。プレーでも、存在感でも、頼りがいのある存在で、目標達成に向けて、コート内外での彼女の活躍は不可欠だ。

髙相は、新シーズンに向け、「開幕戦が来週に迫り、やってみなとわからない所はあるが、新しい選手も入り、去年の悔しさを味わった選手もいる、そういった所をまとめていければいいシーズンになると思っている。開幕がゴールではなくスタートだと思っている。この半年間のシーズンでチームがどう成長するかを見てもらいたい。」と思いを口にする。

そして、今シーズンのグリーンウイングスについては、「ディフェンスは粘り強く、最後まで追いかけたいというのは変わらない。それにプラスして、オフェンスはさらに上がっていると思う。外国人の活躍もあるが、新加入、去年からの選手も、SVリーグ2シーズン目でスピードなど、慣れてきた部分もあると思う。そうした成長も注目してみてもらいたい。」と説明する。

2シーズン目に向け、群馬グリーンウイングスは、変化した事の方が多いように感じるが、キャプテンが話す様に、個人としても、チームとしても、成長していこうとする思いや姿は、これまでと変わらない。

1シーズン目で得た経験、そして、2シーズン目に向けての変化、何よりも、成長し続けようとする強い思いを持ち続け、チームとしても飛躍のシーズンとするための新シーズンが開幕する。

<今後の試合予定>

大同生命SV. LEAGUE WOMEN レギュラーシーズン 第1節・シーズン開幕戦 クインシーズ刈谷戦

GAME1 2025年10月12日日曜 14:05 刈谷市体育館(愛知県刈谷市)
GAME2 2025年10月13日月曜・祝日 13:05 刈谷市体育館(愛知県刈谷市)

大同生命SV. LEAGUE WOMEN レギュラーシーズン 第2節・ホーム開幕戦 NECレッドロケッツ川崎戦

GAME1 2025年10月18日土曜 13:05 ヤマト市民体育館前橋(前橋市)
GAME2 2025年10月19日日曜 13:05 ヤマト市民体育館前橋(前橋市)

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