SVリーグ・2シーズン目の開幕を1か月後に控える群馬グリーンウイングス。坂本将康GMが新監督に就任し、外国人選手含め、選手構成も大きく入れ替わり、新チームは、継続よりも、刷新された印象が強い。その中で、選手から新たな立場で、新生・グリーンウイングスを支えるとともに、次なるキャリアをスタートした二人に話を聞いた。
白岩蘭奈は、2022-23シーズンから3シーズンに渡り、グリーンウイングスのV1昇格、そして、SVリーグ1年目のチャレンジに力を尽くしてくれた選手だ。スピードがあり、キレのあるスパイクで得点源として活躍するとともに、昨シーズンは副キャプテンをしてチームを支えた。昨シーズンは、コート上でチームメイトを鼓舞する姿が印象的で、まだまだ選手として、リーダーのひとりとして活躍して欲しかった。
一方、白岩自身は、シーズンの早いタイミングで引退を決断していたという。
「引退のタイミングは、シーズンに入る時にいつにしようかなというのは考えていた。シーズン入ってからしばらくして、自分のプレー的にも上がっていかないのを感じていた。迷いながらやるより、もう引退すると決めた方が、プレー的にも伸びる、良くなると思ったので、今シーズンで引退だと思ってやることを決めた。12月くらいには引退を決めた。」
キャリアを振り返れば、新潟医療福祉大学から、V1のKUROBEへ加入し、V2の熊本に移籍し、グリーンウイングスへやってきた。
「やり切れたバレーボール人生だと思う。」
白岩は、そう胸を張る。
「内定選手の時からV1チームに所属できた所から、今度は、V2チームを経験してのグリーンウイングスへの移籍だった。トップリーグでの経験やV2での最下位も経験してグリーンウイングスに来られた、2度の移籍だけだったが、その経験があったからこのチームに出会えたと思う。私にとって、KUROBEも、熊本も財産です。」
そんな経験を経てやってきたグリーンウイングスでの時間は、彼女の中でも特に大きく、特別な時間だったようだ。
「グリーンウイングスは、一番バレーボールの事を考える時間になった。環境がそういう環境で、バレーボールに集中できたし、バレーボールに一番向き合え、濃い時間が過ごせたチームだった。」
「個人的には、このチームでの人間関係、仲間との出会いが、バレーボール人生において、一番大きかったので、もっとも長く続けられたチームになった。とても大きかった。先輩もいて、後輩もいてというのが、とてもやり易い環境だった。」
白岩にとって、最高の環境、最高の仲間と過ごしたラストシーズンは、思い残すことなくバレーボールに向き合えた時間になったのだ。
しかし、現役引退後の時間については、明確なものはまだ見つかっていなかったという。
「これから先のやりたいことが見つけられない中での引退だった。その中で、スタッフとしてチームに関わっていけたらいいなと思っていて、監督、GMと、今後について話した時に、今回のお話を頂けた。選手と違う立場でバレーボールに携われるのは、自分にとっていいきっかけになる。」
新たな肩書は、「マーケティング営業グループ」だ。主に、広報活動の手伝い、チームグッズの開発、ホームゲームの準備など多岐に渡る。選手とは異なる立場となり、発見や気付き、学びも多い。そして、グリーンウイングスへの地域やファンの皆さんの期待を感じているという。
「この立場になり、ファンの方とも直接話せる機会が多くなっている。スポンサーの方や応援してくれる皆さんの思いの強さを感じている。『何でこのチームをこんなにも推してくれるんだろう?』と思うほど応援してくれているのを今になって改めて感じている。そんな皆さんの思い、応援がある事を改めて感じながらやっていただけたらなと思うし、チームにも期待されているぞという事を届けたい。」
ファンとしては、白岩の新たなチャレンジも楽しみだが、一方で、指導者など、コート上で活躍する姿への期待も多いはずだ。
「指導者に全く興味がないわけではなく、バレーボール教室などには携わりたいというのはあるが、それを職にするというのは頭にはなかった。学びながら将来の事はこれから。」
実際に、ジュニアチームと連携しながら、県内の学校や幼稚園などに赴き、子どもたちにバレーボールの楽しさを伝える活動も始めている。急ぐ事も、焦る必要もない、彼女のペースで進んで行ってもらい、引き続き、グリーンウイングスを盛り上げていってもらおう。
そんな新チームにも期待を寄せている。
「SVリーグに上がって2シーズン目になる。昨シーズンとは違う期待や結果を求められるので、また違うプレッシャーがあると思う。監督が代わり、メンバーも変わった、また違ったグリーンウイングスの良さを見せて欲しいし、私たちも見つけることが出来るシーズンになると思う。」
一番バレーボールに向き合えたグリーンウイングスで選手、副キャプテンを経験したからこそわかる事、見えるもの、感じることも多いだろう。新チームの戦いぶりをどのように感じ、伝えていってくれるのか。グリーンウイングスの更なる人気獲得はもちろんだが、グリーンウイングスを通じた、群馬の盛り上がりにも、新たな立場でスタートした白岩蘭奈の存在は欠かせない。コート上で魅せてくれた輝きに負けない活躍を期待しよう。
