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SASAnote vol.30 ラッキーボーイの登場を待つ

ザスパのシーズンも残り4試合。相模原戦を終え、順位を二つ上げ、16位に浮上したザスパですが、激しさを増す残留争いにおいては、十分な安心材料とは言えないのが正直なところです。それでも、残留圏にいる事、自力で残留できる立場にいることを前向きにとらえ、過去に悲観することなく、これからの4試合にしっかり向き合うことが大切だと感じます。

4試合でできる事は、自らの良さを十二分に発揮することだと考えます。ザスパの良さは何かと考えると、奥野体制から引き継いできた2年間のサッカーというベース、キャリアの長い選手を中心とした経験、そして、そうした選手がチームにもたらす一体感、雰囲気作りだと思います。一定のベースがあり、シーズン終盤のメンタル面で難しい状況ですが、その辺りも、いくらか安定した中で戦えるのでしょうか。

他方、例年の課題でもありますが、得点力の低さは悩ましい所です。そして、今年は、台頭する若手が皆無と言える状況なのがとても寂しく感じます。ケガやコンディションの問題もありましたが、現状、ルーキーやプロキャリアの浅い選手で、チームの中心となって活躍してくれている選手はいません。

何事も、積み重ねではありますが、シーズン最終盤、「俺が!」と奮起して、特に得点の部分で、チームの勝利に貢献する選手の登場を期待しています。

これまで、いろいろな監督にお話を聞く機会がありましたが、シーズン終盤の大事な場面で、「ラッキーボーイのような存在も大事」と話される監督も少なくありませんでした。残念ながら久藤監督にはそのようなお話を聞く機会はありませんが、久藤体制下においても、夏場にチャンスを掴み、結果を出した髙木彰人、そして、前節、9試合ぶりの出場で先制ゴールをアシストした吉永昇偉など、起用に応え、チャンスを掴んだ選手も少なくありません。

また、今季で言えば、北関東ダービーで3得点を挙げ、初制覇に大きく貢献した北川柊斗、J3時代の話で恐縮ですが、幾度も、土壇場でのゴールでチームを救ってきた田中稔也の様な、状況、シチュエーションは異なりますが、「またアイツ!」と思わせるような存在です。

「ラッキーボーイ」がどうすれば現れるのか?残念ながらそれはわかりません。理屈ではない部分も多いと思います。それでも、出場機会は限られても、この最終盤、グンと伸びてきた選手や、今まで以上に強い思いでトレーニングに励む選手を、久藤監督もチェックしているはずです。そして、久藤監督が、そうした期待を込めて送り出す選手の中に、その可能性を秘めた選手がいるのは確かです。

若手はもちろん、年齢、キャリアに関係なく、選手には、「ラッキーボーイ」に名乗りを上げて欲しいです。そんな存在が、残り4試合には必要だと思います。この激しい残留争いに決着をつける「ラッキーボーイ」に誰がなってくれるか?そこに注目しています。

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