ホーム3連戦の2戦目となった1日の東京V戦を0‐0のスコアレスドローで終えたザスパは、締めくくりの岡山戦に向け準備を進めている。
リーグはラスト6試合。チームは「ひと試合ずつ」との姿勢を崩さないが、PO圏内の6位甲府と3pt差。この時期に残留争いではなく、昇格争いに向けて戦える喜びを味わい、噛み締められる最高の時間を過ごせており、サポーターにとっては、PO、そして、その先へという目標への思いが日増しに強くなっているだろう。
しかし、直近のザスパは、PO圏内に向け、足踏み状態。9月に入ってからの6試合で、1勝3分2敗と、勝利は1度だけ。堅守もあり、連敗こそないが、PO争い、昇格争いには、何よりも勝利が必要だ。その勝利に必要なのがゴールだが、6試合でわずかに3得点と苦しんでいる。
大槻毅監督の率いるザスパは、攻守において組織的な戦いが大前提にある。いい守備から、ボールを動かし、運び、チャンスを繰り返し作り、ゴールを奪う。このスタイルが形となり、今シーズンの躍進へとつながってきている。
ただ、シーズンも深まり、それぞのれのチームのスタイル、形もできあがっているし、各クラブの置かれている立場でそれぞれに譲れない戦いになっている。順位関係なく、この時期は厳しい戦いの連続だ。
そうしたきわどい戦いでゴールを奪い、勝つためには、個々、選手の最後の質、判断、アイディアになってくる。
この日の練習でも、攻撃につながる部分では、大槻監督がきめ細かく指示を送るシーンが続き、選手がボールを持った時に、周りの選手たちの位置取り、動き、判断、予測、相手選手との駆け引きなど、更なるチャンスメイク、そして、ゴールへつなげるため連携を深めていた。
個人的には、PO、昇格争いは、チームとして築き上げてきたサッカーを最高潮に極める戦いだと感じているので、いわゆるラッキーボーイ的な存在は期待するべきではないと思っている。他方、シーズンも最終盤で各選手のコンディションも様々。そして、チームサッカーを表現する中でも、選手の特徴、強さ、武器はそれぞれ。ゴール、勝利が求められる今、そんな選手の登場を期待したい。
前節の東京V戦では今季初のメンバー入りを果たした川上優樹選手。ケガに苦しんできたが、セットプレーでの高さ、強さがあり、大槻監督からはスピードも評価されている。この日の練習でも、首脳陣から状態の良さを評価される声が聞こえた。
足元の高い技術に定評がある奥村晃司選手も、今シーズンはここまで2試合14分間の出場と悔しいシーズンが続いている。それでもこの日の練習では、中盤からの鋭いパスで何度もチャンスメイク。ここまでの思いも含め、チーム内競争に勝ち、メンバー入り、そして、ゴール、勝利につながる活躍を期待したい。
ラスト6試合、そして、ホーム戦は、次節・岡山、そして、最終戦ひとつ前の千葉戦を残すのみ。いつも言いますが、勝負事には結果が付きます。目指すべきものに全力で挑み、やるべきことをやり尽くす、その中での結果を受け止めたいと思っています。頼もしく、力強い戦いを見せてくれた今シーズンのザスパクサツ群馬。あとひとつ、もうひとつ、みんなで力を出し切り乗り越えていきましょう!