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SASAmemo 初の練習試合、そして、沖縄キャンプへ-ザスパクサツ群馬

大寒波襲来で、強く、冷たい風が吹きつける中、新チームにとって初の練習試合が行われた。そこから見えた、2023シーズンのザスパについてレポートしたい。

なお、今回の対外試合は、報道陣に公開されたが、対戦相手以外、試合内容や結果、メンバーなど、詳細に関することは掲載できないことになっているため、クラブから許可された範囲内でお伝えする。

チームは、1月7日に始動し、2週間強が経過した。この後、29日日曜から沖縄キャンプが始まる。

実は、当初、キャンプは予定されていなかったが、一転、キャンプが実施できることになったという経緯があり、チームも、始動前に予定していたスケジュールを若干調整しながら開幕に向けて準備を進めている。今回の練習試合も、キャンプ実施決定前から組まれていたものだという。

そうした中、今回の練習試合のねらいについて大槻毅監督は、「時間も短くやるので、ケガなくやって、キャンプに向かいたい。」と話し、大きな意味合いを持たすことはなかった。

一方、城和隼颯は、この日のテーマについて、「監督からは、『各々が良いパフォーマンスを見せてくれ』と言われている。チームというより、個人としていいパフォーマンスを求められていると思う。個人として、良いプレーをして、監督やチームメイトにアピールすることを意識したい。ファーストインプレッションは大事だと思うので丁寧に戦いたい。」と、強い思いを口にした。

この時期、選手にとって一番怖いのは、ケガをして、離脱し、後れを取ることだ。だから、無理をする時期はないが、それでも、選手たちにとっては、まずは開幕スタメンに向けて、どんなアピールの場面も逃すわけにはいかないという気持ちが強くなるものだ。

ゲームについては、冒頭、触れたように寒さと強風で難しいコンディションだったが、随所に、2023シーズンのザスパを見ることができた。

まずは、わかりやすい所で言うと、フォーメーションや選手たちがどのポジションで起用されるかという部分で確認をすることができた。新加入選手含め、どういう組み合わせ、どういう立ち位置になるかと予想していたが、それとは違うものもあった。

対戦相手の兼ね合いもあるが、チーム全体としての理解、コンビの部分での打開など、しっかりと表現しているところが多く、昨シーズン同様、開幕に向け、落とし込み、共通理解は早いように感じる。特に、ゴール前の崩しの部分では、いい連携、イメージの共有をしながら出来ていたように感じた。

個々、選手についてはポジションの特定につながらなければ触れて構わないという事なので、好印象に残った選手も触れたい。

まずは、高卒3年目を迎える中田湧大だ。

昨シーズンは、JFL枚方に期限付き移籍し、試合経験を積み、ザスパに復帰した中田。見た目のサイズがスケールアップしたことは、すでに多くのサポーターも感じているだろうが、この日のプレーでも、攻守に、それぞれのゴール前に顔を出し、積極的かつ、パワフルなプレーで存在感を見せていた。Jデビューへの期待はもちろん、今シーズンの飛躍を期待させるパフォーマンスだった。

そして、期限付き移籍を延長した川本梨誉は、個でのレベルの高さを見せてくれた。

ドリブルでの突破力やシュートセンスは、昨シーズン、ザスパにやってきたときから高いものを示してくれたが、この日の試合でも、個で打開する場面を何度も披露してくれた。チームサッカーも大事だが、やはりザスパに欠けているのは、個で局面を打開する力であり、『一撃、ズドン!』で点を取る力だ。そうした部分を、川本が解決してくれると期待したい。もちろん、チームの戦い方に即したプレーもこなしていて、心配はない。

さらに、大卒ルーキーの岩元ルナは、この日も圧倒的なスピードを見せてくれた。

日ごろの練習、紅白戦からもけた違いのスピード、推進力を見せてくれていたが、練習試合でも、それは相手にとって脅威となるものだ。プレーにも力強さ、負けん気の強さが出ていて、早い時期のJデビュー、そして、ゴールも期待したくなる存在だ。

*岩元選手の写真は別日の練習写真になります。ごめんなさい!

他の選手たち含め、沖縄キャンプで、より個をアピールし、まずは開幕スタメンを争いながら、チームのレベルを上げていきたい。

まだまだ練習公開には制限があり、サポーターの皆さんにとってはヤキモキする部分も多いだろうが、チームは開幕戦に向け、着実に進んでいると感じる。

この後の沖縄キャンプでは、Jチームとの練習試合も増え、よりチーム作りが本格化する。

そんな、チーム作りについて大槻監督は、「プレーモデルがある中で、ひとつの顔だけじゃなく、ふたつは持ちたい。選手の特徴があるので、それに即した形を探したい。」「ベースの所を提示して、練習試合をやって、『2023バージョン』にしていきたい。」と話している。

継続する部分、積み上げる部分、そして、進化する部分。『2023バージョン』のザスパクサツ群馬こそ、これまで越えられなかった目標を乗り越え、群馬の誇りとなるチームへとなってくれると信じたい。

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