SASAnote

SASAnote 困難を乗り越え、ザスパをより強く、魅力的なチームにしたい

Jリーグは、20日、2023シーズンの明治安田生命J2リーグの大会方式、試合方式などを発表した。

2023明治安田生命J2リーグ 大会方式および試合方式について(Jリーグ公式)

それによると、来シーズン、2023シーズンは、2月18日土曜に開幕し、最終節は11月12日日曜に行われる。22チームによる、ホーム&アウェイ方式の2回戦総当たりによるリーグ戦で、全42節で争われる。

J1へ昇格するには、J1ライセンスを保有した上で、年間順位で、1位と2位のチームが自動昇格、そして、3位から6位までのチームによるJ1昇格POを制したチームが昇格する。Jリーグは2024年から、J1、J2、J3ともに、各カテゴリーのチーム構成を20チームにするため、来シーズンは、J1昇格POに、J1チームの参加はない。J1からJ2に降格するのは、J1最下位チーム1チームのみだ。

また、J2とJ3の入れ替えは、J2の下位2チーム(21位、22位)、それと、J2ライセンス以上を持つ、J3の上位2チーム(優勝、2位)というのは変わらない。

来シーズンのチームが、どういった目標設定をするのかはこれからだが、2020年のJ2復帰以降掲げている、「勝ち点50、16位以内」という目標を達成できていないことからも、まずはこの目標をクリアするというのが現実的な目標だろう。

来シーズンの戦いも気になるが、さらに気になるのは、2024シーズン以降の戦いについてだ。

Jリーグは、同じく20日、「2024シーズン以降のリーグ構造・大会方式について 各カテゴリーのクラブ数を20に統一 リーグカップ戦をJ1・J2・J3全クラブ参加のノックアウト方式に変更」(Jリーグ公式)というものを発表している。

現状のザスパに関わるポイントは以下の通りだ

・J2のクラブ数が、22チームから20チームへ

・J1昇格方法は変わらず(J2上位2チームが自動昇格、3位から6位のチームによるPO優勝チーム)

・J2からJ3への降格は、2チームから3チームへ(22位、21位、20位の3チームが自動降格)

・JリーグカップへのJ1、J2、J3全クラブの参加

先ほども触れたが、現状、ザスパは、J2の下位クラブで、毎シーズン、残留争いを強いられている。その残留ラインがひとつあがることになるのだ。ザスパにとっては、シビアな現実を突きつけられたことになる。

読者の方の中には、「もっと上を見て戦えばいい!」、「いまから悲観的なことを言うな!」という方もいるだろうが、現実のザスパは、このJ2残留争いをどう乗り越えるか、いかに、ボトムゾーンから抜け出すかというのが、短期的にも、中期的にも向き合わなければいけない課題となる。J1に行きたいし、昇格争いもしたい。それは同じ気持ちだが、現実を直視しなければ、そこには到達できないのだから。

単純ないい方をすれば、ザスパというクラブは、クラブとしての成長がほとんどなく、毎年、チームの頑張りで、どうにか残留争いを乗り越えているという状況だ。勝負は水物だが、それでも、クラブがしっかりと支えられれば、勝利の確率をグッと高めることができるが、チームの頑張りに頼っている現状では、出来不出来に左右され、ギャンブル要素が色濃くなってしまうのだ。

強くするための指標ともいえるのが、やはり「お金」だ。だが、ザスパは慢性的な金欠クラブで、それがチーム強化、クラブ強化を難しくするのだが、それが改善する兆しが全く見えないのも、残念ながらこのクラブの姿だ。

Jリーグが開示している「クラブ経営情報」を見れば一目瞭然で、21年ではあるが、ザスパの営業収益、スポンサー収入、入場料収入、人件費は軒並みリーグ下位で、J3の数チームが上回るという状況だ。

<営業収益> 6億3700万円(22位)-1位 大宮 31億1500万円、J2平均 15億900万円、J3 1位 今治 9億1700万円

<スポンサー収入> 3億2300万円(18い)-1位 大宮 22億8100万円、J2平均 8億4600万円、J3 1位 今治 5億5200万円

<入場料収入> 5700万円(18位)-1位 新潟 4億7500万円、J2平均 1億5300万円、J3 1位 熊本 5200万円

<人件費> 2億9800万円(20位)-1位 磐田 15億8300万円、J2平均 6億6300万円、J3 1位 岐阜 3億3700万円

お金がすべてではないし、お金のある上位クラブに試合で勝つことの爽快感もまた格別なのだが、安定的に好成績を収める、成長曲線を描くには、クラブの経営力強化は急務中の急務なのだ。

とは言え、成績の出ないチームにお金は集まらないし、お金のないクラブは強いチームが作れないと、鶏が先か、卵が先かの状態になってしまうのも、悲しいかな、現実としてはある。何とか、この負の連鎖を断ち切らなければいけない。

理想で言えば、クラブが成長し、チームをしっかりと支えられる体制が作れるのがいいのだが、、、引き続き、チームに背伸びをしてもらいながら、結果につなげてチームを引っ張ってもらうのが、残念ながら現実的なように思える。その上で、クラブとして魅力、価値を上げる指針、取り組みを行い、結果を出していくサイクルはできないものか。

そして、我々、サポーターとしても、日ごろからの延長になるが、ひとりでも多く、スタジアムに足を運んでもらう努力、ザスパを知ってもらい、関心を持ってもらう活動ができるかどうか、地味で、当たり前かもしれないが、皆が、今、ザスパのためにできることを取り組んで現状をより良いものに変えていくしかないだろう。

だからこそ、クラブには、もっと、県民、ファン、サポーター、スポンサー、地域に向き合って欲しい、そして、クラブに限らず、仮に、いがみ合いや、対立、私利私欲の様なものが、あるようなことがあれば、それは何もプラスにならないし、すべてにおいてマイナスでしかないという事だ。

お金はないけれど、J2で戦えるというステータスがある、1年後には専有の練習場も利用できる、東京から少し離れているとはいえ、関東圏のクラブというのも地理的メリットである。今持っているザスパのメリットも少なくはない。

現実と向き合いながらも、皆で、自分たちの強さ、良さ、魅力、プラスなもの、ポジティブなものを積んでいくことで、状況は改善できるはずだ。やはり現状維持は、停滞をまねくのだから。

まずは来シーズン、2023シーズンに向け、しっかりとした準備、そして、皆でいい結果を掴むことだ。それが、2024シーズン以降、より厳しくなるJ2での戦いへの力となるのだから。皆が、それぞれの立場で出来ることを懸命に取り組んで、ザスパをより強く、魅力的なチームへとしていきましょう!

 

Follow me!

  • X
モバイルバージョンを終了