SASAmemo リーグはラスト10試合!-ザスパクサツ群馬 シーズン終盤展望

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前節、ホームでベガルタ仙台を1‐0で破り、4月以来となるホームでの勝利を飾ったザスパクサツ群馬。この日の勝利で、残留圏復帰となる20位へ順位を回復したが、ホッと一息付ける状況ではなく、厳しい残留争いの真っ只中にいる状況は変わらない。

リーグはラスト10試合、ライバル勢の動向も含め、ここからの戦いを展望する。

下記表は、前節、第32節を終えて、降格圏21位いわてから勝ち点差6位内のチームの残り10試合の対戦相手になる。

表の赤い所は、当該チーム同士の直接対決、青い所は、PO圏内6位以内のチームとの対戦を表している。

なお、前節が試合中止となった金沢は、ホームでの長崎戦を残しており、残り11試合となる。

直接対決で最も試合数が多いのが、ザスパと山口で5試合と半分が直接対決になる。ザスパは36節から4連戦、山口は5連戦が予定されている。逆に、最も少ないのは、秋田と大宮で2試合だ。

一方、上位勢との対戦を最も多く残しているのは、秋田で3試合、他のチームは2試合ずつとなる。ただ、J2の上位を見てみると、首位・横浜FC(63)、2位新潟(62)がやや抜け出し、PO圏内の争いで見ると、6位熊本(48)から10位千葉(43)で勝ち点5差と熾烈を極めている。10位千葉までを考えると、上位との対戦を残すチームは多く、直接対決含め、各チーム、タフな戦いが予想される。

直接対決は、直接対決ならではの難しさがあり、上位との対決は、簡単ではない難しさがある。どちらが多い少ないで、有利不利は簡単に言えないが、直接対決が多い方が、自らの力で未来を変えやすいのは確かだろう。

ちなみに、4チームが降格した昨シーズンは、32節が終わった時点で、最下位・愛媛が勝ち点29だったが、勝ち点6差以内で見ると、14位大宮(33)まで9チームが争う、稀に見る大接戦のシーズンでもあった。昨シーズンほどではないかもしれないが、今シーズンも、7チームがひしめく状況であり、最終的にどういう決着を見るか、誰にもわからないだろう。

では、目安となる数字はどのくらいか?

J2が22チーム制となって以降、シーズンによって、J3へ降格するチーム数、方式は異なるが、20位以上を残留圏とした場合、目安となる勝ち点は「40」となる。ちなみに、20位で最も勝ち点が少なかったのは、21年の愛媛で「35」、逆に、最も勝ち点が多かったのは20年の群馬で「49」となる。また、勝利数で考えると、10勝が目安だ。

ザスパで見ると、勝ち点40には、あと10ポイント、10勝には、あと2勝となる。

残り10試合で積み上げられる最大勝ち点は30。こう考えると、10ポイント積むのは難しくなさそうに見えるが、簡単ではない。

昨シーズンで見ると、最も積み上げたのは栃木で、3勝3分4敗で、12ポイントを稼ぎ、勝ち点45の14位でシーズンを終えた。一方、最も勝ち点を積み上げられなかったのは松本で、3分7敗と、わずか3ポイント、勝ち点34で最下位となり、J3に降格した。

ちなみに、ザスパは、1勝5分4敗で、8ポイントを積み上げ、勝ち点41で18位でシーズンを終え、残留を決めたシーズンだった。

各チーム、シーズンを通して成績が上がらなかったからこそ、残り10試合でこの位置にいるわけで、ここから劇的に右肩上がりの成績になるのは、一般的に考えにくい。それでも、勝ちゲームを少しでも増やすとともに、引き分けでも、勝ち点を積み上げることで、この争いを勝ち抜くことはできる。また、ライバルとの戦いにおいて、順位が上であれば、最低限、負けない事、勝ち点を多く与えない事も重要だ。この辺りは、ゲーム中の状況判断になるので、ゲームを戦いつつも、先を見据えたクレバーさも求められる。

話をザスパに絞って進めよう。

ポイントは、次節からの3試合、それと、その後の7試合と考える。

ライバルも含め、直接対決が増えるのは、残り7試合となる36節以降だ。つまり、そこまでにどういう立ち位置にいるかで、戦い方は大きく変わってくる。むろん、残留圏にいる事、そして、下位チームとの勝ち点差を少しでも離すことで、状況に応じた戦い方ができるが、仮に、降格圏、追いかける立場だと、勝ち点3を常に求められる、激しいプレッシャーとの戦いも待っている。昨シーズンのザスパがそうであったように、リーグ最終盤を、得失点差も含めた、有利な条件で迎えることが重要だ。

そのためには、次節からの3試合、岡山、栃木、東京Vとの3試合を、2勝、もしくは、1勝2分以上で乗り越えたい。もちろん、ベストは3連勝だ。その3連勝も含め、前節、仙台戦で、内容あるサッカーで、勝ち点3を掴んだ、今のザスパであれば十分、可能性があり、達成できるラインだ。一部、負傷者もいるが、新加入選手やコンディションの関係で離れていた選手たちも戻りつつある。今は、明るい材料の方が多い。

仙台戦でつかんだ自信を、次節からの3連戦にもつなげ、確かな力を安定して出せるようになれば、36節から始まるライバルとの戦いも、一気に駆け抜けられるはずだ。シーズン目標の勝ち点50は、ややハードルがあるが、16位以内は、まだまだ十分狙えるし、つかみ取らなければならない順位だ。

すべては机上の話でしかない。それでも、大槻毅監督のもと、一体感を失わずに突き進み、仙台戦でひとつの結果を出した今のザスパであれば、この見立てを上回る結果を引き出してくれるだろう。心配することなど何もない。ライバルに、そして、自らに打ち勝ち、突き進むのみだ。我々、県民、ファン、サポーターも、ザスパとともに、選手とともに、この戦いを勝ち抜こう!

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