新監督、新加入選手を迎え、22‐23シーズンの新チームが動き出した群馬銀行グリーンウイングスは、7月のサマーリーグを終え、次なる目標となる国体・関東ブロック大会に向け準備を進めている。
例年3枠ある関東ブロックの出場枠だが、今回は、開催県が栃木という事で1枠減の2枠になる。すでに発表されているトーナメント表によれば、群馬県は千葉県と初戦を戦い、勝ち上がれば、山梨県と埼玉県の勝者と対戦。勝利すれば、国体への出場権を得られるが、1度でも負けてしまえば、その時点で敗退となる。
ちなみに、規定の関係で、新監督に就任した齋藤真由美監督、新加入の道下ひなの選手、白岩蘭奈選手は出場できない。
第77回国民体育大会関東ブロック大会バレーボール競技 競技概要、日程ほか(東京都バレーボール協会ホームページ)
グリーンウイングス同様、各県の代表は、Vリーグチームや大学チームが担っており、強豪ひしめく関東ブロックを勝ち抜くのは容易なことではない。
それでも、今のグリーンウイングスには大きな期待しかない。
チームを見て、すぐに感じるのは、コート内での活気と会話量だ。ゲーム形式で行われたこの日の練習でも、攻守どちらの場面、関係なく、誰かだけでなく、各選手が積極的に声を出し、活気に満ち溢れ、プレーが切れるたびに、各選手が感じたこと、伝えたいことを言葉にして仲間に届ける姿が印象的だった。こうした光景は、サマーリーグでもあったし、新チームが立ち上がって以降、各選手が積極的に取り組んできたものだ。これまでのグリーンウイングスは、落ち着いたプレースタイルがイメージとしてあったが、ガラリと変わったように感じる。単純に声が出ているだけでも、雰囲気良く感じるが、必要なこともしっかりと伝えあっているので、それがいい集中を生み、質の良いプレーにもつながっている。
そうした好ムードに包まれたチームは、誰もが、自分がスタートメンバーとしてコートに立とうという意欲がプレーから伝わってくる。
特に高卒ルーキーで入ってきた、どちらかと言えば、これまであまり出場機会の多くなかった選手たちが、自分の良さ、特徴を出しながらプレーしている。
今季の高卒ルーキー、正木七海は、サウスポーの豪快なスパイクフォームから力強いボールを相手コートに打ち込み、2年目の小林知加は、ガッツあふれるプレーと強気の姿勢で攻守に躍動している、同じく、2年目の清水愛は、持ち前の身体能力を生かし、ネット越しに対峙する相手に脅威となっている、また、3年目の藤原愛も、自身のキャラクターを生かしながら、全力プレーでアタッカー陣にトスを配給するなど、流れを作る、良き潤滑油となっている。
チーム目指す目標の達成には、これまでのレギュラーや、即戦力の新加入含め、経験ある選手たちの活躍が、当然必要だが、若い選手たちが意欲的なプレーを届けてくれる事で、チームの熱量をさらに高めてくれている。もちろん、いつも順調にいくわけではないが、難しい時間でも、その姿勢を貫き、ますます、チームの勝利に貢献する選手に成長して欲しい。
チーム始動からサマーリーグを経て、新監督も着任した。その中で迎える国体・関東ブロック大会は、その先のリーグ戦も見据えた上で、ひとつの中間テストの様な意味合いのもなるだろう。国体出場という結果も求めつつ、自分たちが目指すバレーの形にもこだわり、大会に向け準備を進めていって欲しい。期待しよう。